【スキンケアのススメ】治療中こそ積極的に保湿ケアを実践しよう!
女性の方なら、スキンケアは毎日やっているよ!と言われるかと思いますが、男性は無頓着な方も多いでしょう。
病気にかかわらず全身の保湿ケアは、ぜひともやっていただきたいセルフケアのひとつではありますが、化学療法中は特に!やってください。
1.皮膚障害の予防
2.皮膚障害の悪化を防ぐ
分子標的薬など皮膚障害が高確率で出現する治療を受ける場合は、病院でスキンケアの指導を受けると思いますが、それ以外の抗がん剤を使用する場合でもぜひ参考にしてくださいね。
スキンケアの基本3つ
私は、健康、病気、治療に関係なくどんな人でも全身の保湿ケアを推奨しています。
私自身乾燥肌で子供のころから肌トラブルの問題を抱えていました。
今では毎日保湿ケアを欠かさず行うことで、お肌の調子がとても良くなり肌トラブルは少なくなりました。
お肌のケアは基本的に3つあります。
1.保清:お肌を清潔に保つこと
2.保湿:お肌の潤いを保つこと
3.保護:お肌を物理的な刺激から守ること
保清:お肌を清潔に保つこと
ほとんどの方は毎日お風呂やシャワーで体を綺麗に洗い汚れを落としていると思います。
それで十分です。
体調が悪くてお風呂に入れない日もあるでしょう。
それでも蒸しタオルで体を拭くなどされていれば問題ありません。
ただ気をつけていただきたいのは、固いナイロンタオルなどでゴシゴシ力を入れて擦ることです。
肌を傷つけてしまう原因になるので、よーく泡立てた石けんで優しく撫でるように洗いましょう。
物足りない!
と、思う方もいらっしゃると思いますが慣れれば普通になりますよ。
オススメのボディソープのご紹介
体を洗うときは石けんをよーく泡立てて使っていただきたいので、共通するオススメポイントは泡石けんです。
最初から泡で出てくれば泡立てる手間も省け、泡立ちが少ないという心配もなくなりますし、治療による倦怠感などで億劫になってしまいがちな清潔ケアも簡単にできるようになります。
ミノン全身泡シャンプー
低刺激で赤ちゃんにも使えるボディソープです。
hadakaraボディソープ泡で出てくるタイプ
お肌の保湿を保ちながら余分な汚れを洗い落としてくれるソープです。
保湿:お肌の潤いを保つこと
スキンケアの中では保湿ケアが一番大切です。
できれば入浴後、体を拭いたらすぐに全身に保湿ローションを塗りましょう。
毎日のことなので、例えば疲労感が強いなどで体調が思わしくない日もあると思います。
そんなときは無理せず飛ばしてしまっても構いません。
- できれば全身
- 今日は全身は疲れちゃうから手と足だけにしよう
- 体幹だけにしよう
そんな感じでも大丈夫です。
保湿することで皮膚のバリア機能を強くして、外界からの刺激から守ってくれるようになります。
お肌の基礎知識はこちらのサイトで詳しく読めます→花王スキンケアナビ
オススメの保湿剤のご紹介
一押しはこれ!
花王キュレルのボディローション
乾燥性敏感肌の人のために作られています。
赤ちゃんも使える低刺激。
どんな肌タイプの人でもお肌が柔らかくなることを感じられるます。
セバメド ベビーモイスチャーローション
ベビーとついているのでこちらも赤ちゃん用です。
保湿剤の特徴
どちらも保湿力が高く毎日使用することで肌の調子が整うことを実感できる保湿剤です。
『赤ちゃんでも使える』というのはそれだけ低刺激だということ。
肌が弱く市販の保湿剤でもかぶれてしまうなどアレルギーの心配がある方も、比較的使いやすいと思います。
アレルギー体質の方はごく少量を塗ってみてかぶれなど症状がでないことを確かめてから使うようにしてください。
あらかじめ医師と相談することをお勧めします。
保護:外界からの物理的刺激から守ること
簡単に言うと靴下や手袋を使うことでです。
お肌が弱っていると軽い刺激であっても、炎症を起こしたり悪化させたりすることになってしまいます。
手袋をつけて生活するのは不便もありますが、可能な範囲で使っていくことで手足症候群や爪囲炎の悪化を防ぐことにつながっていきます。
食器を洗うときもゴム手袋を使うなど、乾燥から守ると同時に物理刺激からも守られます。
保湿ケアは皮膚障害を防ぐ基本的なケアのひとつ
化学療法中に出現する皮膚障害には多くのものがあります。
- 発疹・紅斑
- 色素沈着
- 皮膚の乾燥
- 手足症候群(ハンドフットシンドローム)
- 爪の変化・爪囲炎
- ざ瘡様皮疹 など
治療の開始とともに保湿ケアも始めましょう。
目的は皮膚障害の悪化予防です。
予防をしても皮膚障害を完全に防げるわけではありませんが、出現時期を遅らせること、出現しても悪化するスピードを遅らせることに繋がります。
なぜそれをする必要があるのか。
それは皮膚障害によって化学療法を減量・中断することを避けるためです。
保湿剤は何を選べばいいの?
先ほど紹介した保湿剤。
キュレル ボディローション
セバメド ベビーモイスチャーローション
これらの主要成分は潤い成分のセラミドです。
保湿剤の成分はどれを選べばいいの?
ドラッグストアに行くとケラチナミン、尿素配合などたくさんの種類があるかと思いますが、基本的にはそれらの成分は不要です。
ケラチナミンや尿素は傷のある皮膚に使うと、刺激があり痛みを感じたり肌荒れを起こすこともあります。
保湿重視の製品を選びましょう。
もうひとつ、製品を選ぶポイントがあります。
それはテスクチャー。
保湿剤にはローションタイプと固めの軟膏タイプがあります。
ローションタイプのメリット・デメリット
メリットとしては、ローションタイプは緩いテクスチャーのため広範囲に塗りやすいことがあります。
力を入れずに塗れるため肌への刺激(摩擦)も少なく済みます。
ご紹介した2つは乳液のようなローションタイプです。
その他にもニベアのローションタイプもオススメです。
デメリットは保湿力が弱い製品があることです。
保湿後も肌から水分が蒸発することを防ぐ効果がある方が保湿力は高くなります。
軟膏タイプのメリット・デメリット
メリットは保湿力の高さです。
軟膏タイプは油を含む割合も多く、塗布後も肌から水分が蒸発することを防ぐ効果もあります。
デメリットは塗布時の肌への刺激(摩擦)が強いことです。
テクスチャーが固めということは、塗り広げるときにある程度の力が必要になります。
局所的に使うには問題ありませんが広範囲に使うには不向きと言えます。
ワセリンてどうなの?
世間一般的に保湿剤としてワセリンはかなり浸透してきています。
分類としては保湿剤の中に入るようですが、保湿ケアの第一選択としてはオススメしません。
ワセリンは鉱物油で作られているので主成分は油です。
角質層に水分を保持して潤うという効果ではなく、皮膚表面に油の膜を作り肌からの水分の蒸発を防ぐことに効果を発揮します。
角質層が乾燥しているのに表面だけ油の膜を作っても根本的に保湿ケアをしたことにはなりません。
皮膚障害が出始めたら
保湿ケアを行っても治療が進んでいくとどうしても皮膚障害は出てきてしまいます。
少しでも皮膚に異変を感じたら診察時に医師に伝えましょう。
ステロイド軟膏など症状がひどくならないようにお薬でケアを継続していきます。
このときも保湿ケアはやめることなく継続していきます。
保湿ケア→軟膏塗布
この順番を忘れないでくださいね!
治療中のスキンケアのススメ!のまとめ
基本的スキンケアの中でも、皮膚障害に対しては保湿ケアがとても効果を発揮します。
体調によって「今日はめんどくさいな」と思う日もあるでしょう。
それでもできる範囲で続けていくことが、皮膚障害をなるべく抑えて治療を続けていくことの秘訣になります。
完璧にやろうとせず細々と続けられる自分なりの方法を見つけてみてください。